切削加工の一例




 物を形作る場合、大きく分ければ方法は2つです。
ひとつは粘土細工のように材料を盛っていくやり方、もう一つは逆にカタマリの材料から削り出していくやり方です。
このページで紹介させていただくのは後者の方、NC彫刻機械による『精密切削加工』になります。

 NC彫刻機とは『コンピューター制御の自動彫刻機』です。
CADやCGソフトによるデータ上の3次元モデルを、実際に手にとって見る事が出来る<物>にすることが出来ます。

それでは、一連の工程をご覧ください。


 
  まずは、3Dデータが必要です。

これをCAMに渡して切削用のデータをつくります。そのため、CADソフト各々のファイル形式ではなく、IGES等の共通の形式で出力するのが一般的です。
  左はCAMで切削データをつくっているところです。色々な条件を設定すると、どのように削っていくかを計算します。ちょっと見づらいですが水色の線がツール(刃物)の軌跡ですね。

ロボットが前半分になっているのは前後割りの2パーツ構成にしているためです。
  これがNC彫刻機です。

茶色の部分に材料を乗せて、切削用のツール(ドリルのようなもの)で削っていきます。

彫刻を彫るときに色々な彫刻刀を使うように、形状に合わせて何種類ものツールを自動で交換しながら彫りすすめます。
  削りあがりました。

一枚目の3Dデータと較べて見てください。完全にその通りの形状が出来ているのがわかります(前半分ですが、、、)。

同じ要領で背面を作り、貼り合わせて仕上げをすれば完成です。